奥義!
現代文記述の解答手順
①抽出⇒②組み立て
「マーク形式なら答えを当てられるけれど、記述になると書くことができない!
しかし、現代文の記述問題は解答手順が全てです。
しかも、記述問題を解くときのポイントはマーク形式と同じです。
だから、記述問題が特別難しいということはないのです。
ではなぜ、記述問題は難しく感じるのか。
それはただ「文字におこす」という作業に不慣れであるため、非常にめんどくさく、苦手意識を持ってしまうからです。
- マーク形式で安定して得点できるだけの読解力
- 記述問題の解答手順を知る
- 少しの練習
上記の3つさえ十分であれば、現代文の記述問題は必ずできるようになります。
現代文記述問題の解き方|解答のポイントはマーク式と同じ
冒頭でも述べた通り、記述問題のポイントはマーク形式とほとんど同じです。
ポイントを掴んだ上で、少しの練習を積みましょう。
そうすれば「マークなら現代文得意」という人であれば誰でも、すぐに記述問題ができるようになるでしょう。
〜記述問題のポイント〜
- 記述の内容となるものは本文にしかない
- 本文は基本そのまま書く
- 自分の言葉を使うのは「文と文の結合」と「文字数調整」の時のみ
上記3つのポイントを意識の中に置いておくだけで、誰でも楽に記述問題に解答できます。
奥義の前に① 記述の内容となるものは本文にしかない
これはもちろんマーク形式の問題でも当てはまることです。
マーク形式の問題と同じように、記述解答の内容も本文から抽出します。
本文から該当する部分を見つけられないのであれば、残念ながらそれは記述の練習以前の問題でしょう。
必ず本文から解答内容を抽出
奥義の前に② 本文は基本そのまま書く
「本文は基本そのまま書く」これは非常に重要なコツです。
皆さん実感したことがあるかもしれませんが、解答欄の指定文字数は非常にシビアです。
最低限の内容を、整理整頓して書かないと上手く文字数制限に入り切りません。
つまり、本文から抜粋したものに手を加える必要は基本的に無いのです。
引き算ならまだしも足し算はNGです。
抽出した部分の内容変更はしない。特に足し算は厳禁!
奥義の前に③ 自分の言葉を使うのは「文と文の結合」と「文字数調整」の時のみ
自分の言葉を使うのは「文と文の結合」と「文字数調整」の時のみ。
効率よく記述問題の解答をする上で、これは非常に重要なテクニックです。
本文から抜粋した文と文をつなぐとき、この時だけは自分の言葉を使わざるを得ません。
そして、この「文字数調整」ですが、これは引き算の文字数調整のことを指します。
余った文字数を埋めるために自分の言葉を使う。というパターンの文字数調整は全くの無駄です。
なぜなら、自分で追加したオリジナルの内容は採点対象にならないからです。
当たり前ですが、配点が付いているのは本文の内容です。
基本的に「文の結合」と「文字数の削減」以外で自分の言葉は使わない
現代文記述問題の解き方|奥義!具体的な作業手順
ここからは、記述問題の具体的な解答手順を見ていきましょう。
現代文の記述問題|具体的な解答手順
- 本文の解答に該当する部分に線を引く
- 線を引いた個所を自然な流れに並び替える(必要ならば)
- 各文をどうつなぐか考える
- 一旦下書き
- 吟味して本書き
①本文の解答に該当する文に線を引く
本文から抜き出すときのコツは、「序論 本論 結論」を意識することです。
しかしこれは「本文全体を通しての序論 本論 結論」ではありません。
では何かというと、「この後あなたが作成する解答記述の序論 本論 結論」です。
つまり、解答となる3つのパーツを本文から探すのです。
しかも、それらは基本的にそのまま使えます。
マーク式問題ができる方なら、きっと楽に見つけられるはずです。
「作成する解答の序論 本論 結論」を意識して探す
②線を引いた個所を、自然な流れに並び替える
たまに、抽出した文すなわち「解答のパーツ」を並べ替えなければいけない時があります。
それは解答記述の本論の部分、つまり詳しい説明の部分で起きやすいのですが、下記に例を示しましょう。
このように、無駄な文字数を使わずに解答するために「並べ替え」が必要な場合があるのです。
必要に応じて、抽出した文を頭の中で並び替える
③各文をどうつなぐか考える
「各文をどのようにつなぎ合わせるか」この段階こそが記述問題の本領です。
しかし、このステップを習得するには一定程度の練習が必要でしょう。
具体的には、
前の文のお尻をいじる⇒なめらかに接続できる言葉をはさむ⇒次の文の頭につなげる
上記の流れで文を滑らかに繋いでいきます。
④一旦下書き
各文をどうつなぎ合わせるか、プランが立ったら一旦下書きをしてみましょう。
指定された下書き用の解答欄があればそこへ、ないのであれば余白を利用しましょう。
理想的な下書きの結果は「入れたい内容が全部入った上で、文字数制限の90%~120%」です。
どちらかというと、文字制限を超えるくらいがちょうど良いでしょう。
少なすぎる場合、おそらく抽出すべき内容が足りていません。
反対に、あまりにも字数オーバーしている場合は、内容過多、接続部分の無駄、オリジナルの内容、これらを疑ってみましょう。
理想的な下書き結果は文字数制限の90%~120%
⑤吟味して本書き
下書きまでの手順を難なくこなせるようになれば、この作業に困ることは無いでしょう。
気持ち悪い日本語などは直し、美しい記述を完成させたら、それはそれは堂々と解答してください。
このステップまで来られたなら大丈夫
以上が記述問題の解答手順です。
現代文記述問題の解き方|練習方法は解説の箇条書きを利用!
ここからは、解答手順の3番「各文をどうつなぐか考える」という段階の練習方法を見ていきましょう。
この練習には、現代文の参考書や問題集を使用します。
〜各文のつなぎ方|練習方法〜
解答解説に書いてある「重要なポイントの箇条書き」を一つの記述解答として仕上げる
どんな現代文の問題集にも、「解答のポイント!」というような形で、重要なポイントの箇条書きがあると思います。
それら箇条書きの内容を、自分自身でつなぎ合わせるのです。
ぜひ、普段の勉強に取り入れてみてください。
現代文記述問題の解き方|解答のポイントをおさらい
現代文の記述問題における解答のポイント〜
- 記述の内容となるものは本文にしかない
- 本文は基本そのまま書く
- 自分の言葉を使うのは「文と文の結合」と「文字数調整」の時のみ
現代文の記述問題具体的な解答手順〜
- 本文の解答に該当する文に線を引く
- 線を引いた個所を自然な流れに並び替える(必要ならば)
- 各文をどうつなぐか考える
- 一旦下書き
- 吟味して本書き
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例えば
「なぜ私はこしあんが好きかというと、その舌ざわりに理由がある。というのも、こしあんの舌ざわりは~」
という文があり、 ~の部分にどのような舌ざわりなのか詳しい説明があったとしましょう。
これを解答欄に記述するときは、
「筆者のこしあん好きは~というこしあんの舌触りに理由がある。」
という風に、本文での順番と逆になるのです。